- 2024.10.24
- 「中耳炎(ちゅうじえん)」について
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10月になり、やっと、朝晩の暑さが和らいできましたね。熱中症の心配は少なくなってきましたが、昼はまだまだ暑く1日の寒暖差が激しいので、服装に悩みますね。日ごとの気温差がある日も多いので、急な気温の変化伴う体調不良にお気を付けください。
また、空気が乾燥してきましたので、インフルエンザや火事にもご注意ください。
さて、今回のにこ~るブログは、「中耳炎」についてお話いたします。
中耳炎は大きく分けると5種類あります。
・急性中耳炎
・滲出性(しんしゅつせい)中耳炎
・慢性中耳炎
・真珠腫性中耳炎
・好酸球性中耳炎
【急性中耳炎】
風邪をひいた際など鼻や喉の炎症に続いて起こるケースが多く、特に子供に見られることが多いそうです。
痛みの他、熱が出たり、鼓膜が破れた時には耳だれが見られたりすることもあります。鼓膜が破れている時は、きこえも悪くなります。細菌感染が原因のため、抗生物質で治療をします。重症の場合は、鼓膜の切開を行なうそうです。
【滲出性中耳炎】
健康な時に正常に動くはずの耳管が、何らかの原因で動かなくなった時に、中耳(鼓膜の後ろ側の空間)に滲出液がたまることで発症する中耳炎です。痛みや発熱がなく、両耳のきこえが悪くなることから加齢性難聴と勘違いしてしまい、気づきにくいそうです。
【慢性中耳炎】
急性中耳炎の治療をしっかりしなかったり、再発を繰り返したりした場合、鼓膜に穴が残って慢性中耳炎の状態になります。
慢性中耳炎では、聴力に関与する鼓膜や耳小骨に異常が生じるため、抗生物質の内服や点耳薬に加え、手術による外科処置の治療が必要となるそうです。
【真珠腫性中耳炎】
真珠のような塊が鼓膜にできる病気で、中耳炎の中でも深刻なものの一つです。この塊は、周りの骨や組織を破壊してしまいます。進行すると、塊が耳の奥にあるバランスを司る神経に当たり、めまいや耳鳴り、顔面神経麻痺などの症状を起こすそうです。
初期症状は、膿まじりで臭い耳だれ(血まじりのこともある)が出ます。炎症が進むと聞こえがわるくなったり、耳が痛くなったりします。
この中耳炎は耳に上記のような異変を感じたら、迷わず、医療機関を受診してください。真珠腫性中耳炎は、早期に手術を行い、確実に病変を取り除くことが肝心です。
【好酸球性中耳炎】
鼻ポリープを伴う副鼻腔炎や、気管支ぜんそくなどのアレルギー性の病気に合併しやすい中耳炎です。両耳で発動することが多く、急激に難聴が進行することもあるそうです。また、滲出性中耳炎の形で発症することも多い中耳炎です。
【子供が急性中耳炎になったら……】
子供は大人に比べて鼻と中耳の間にある耳管が太くて短く、傾斜が緩やかなことから、急性中耳炎になりやすいそうです。
そのため、耳の痛みを大人に伝えられない小さな子供に対しては、次のような症状、仕草、状態などが見られましたら、中耳炎を疑ってみてください。
・高熱が下がらない
・わけもなく不機嫌な状態が続く、泣き止まない
・耳を気にして触っている
・耳を触られると嫌がる
(イラスト イラストACイラスト素材:小児中耳炎_中耳炎の症状より)
もし子供が急性中耳炎になった場合、以下のように対処してください。
・耳が痛む場合は冷やす。
・耳だれが出ている場合は、ガーゼなどで垂れないようにする(綿棒を耳に入れるのはNG)。
・必ず耳鼻科を受診する。
また、痛みが消えたからと言って自己判断はせず、医師の指示に従って通院を続けてください。
急性中耳炎に限らず、耳の痛みがあったり、きこえに違和感があったりした際は、放置せずに耳鼻科を受診してください。
※当ブログにおける情報の提供は、診断・治療行為ではありません。診断・治療を必要とする場合は、適切な医療機関での受診をおすすめします。
【参考文献】
・かゆい!ただれる!いや〜な耳の異変 「治りにくい“大人の中耳炎”」 – きょうの健康 – NHK https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_1327.html
・子どもが中耳炎になったときの過ごし方!対処法や気をつけることまとめ | キッズドクターマガジン
https://kids-doctor.jp/magazine/230fed40jre#he5dc8e8cdf
・子供・赤ちゃんの中耳炎(耳を触る・耳垂れが出る)なら尼崎の「にこにこクリニック」へ
https://www.niconico-cl.com/otitis_media/
・耳鼻咽喉・頭頸科|真珠腫性中耳炎|順天堂大学医学部附属順天堂医院
https://hosp.juntendo.ac.jp/clinic/department/jibi/disease/target_ear/target_ear06.html