9月3日（土）に第25回手話寺子屋オンライン講演会を開催いたしました。テーマは『マジョリティの特権～差別を自分ごととするために～』。上智大学外国語学部英語学科教授の出口真紀子氏にご登壇いただきました。今回は、音声日本語の講演を手話通訳と文字通訳付きで行ないました。

　内容は、マジョリティ側の「特権（privilege）（※1）」を通じて差別を考えていくというものでした。差別というと、マイノリティーの側の立場（苦労や困りごと等）から考えていく事が多いので、全体的に新鮮でした。

（※1）「特権」…この講演会では「あるマジョリティ側の社会集団に属していることで、労なくして得ることのできる優位性」と定義されていました。出口氏はマジョリティ側の「特権」のイメージを自動ドアに例えていらっしゃいました。

　アメリカのフェミニストであるペギー・マッキントッシュ氏の経験談や、マイクロアグレッション（※2）、私達（マジョリティ側の立場）にできること等々について目から鱗な話を沢山していただき、充実した２時間でした。

（※2）マイクロアグレッション…人と関わるとき、相手を差別したり、傷つけたりする意図はないのに、相手の心にちょっとした影をおとすような言動や行動をしてしまうこと。（マイクロアグレッションとは・意味 | 世界のソーシャルグッドなアイデアマガジン | IDEAS FOR GOOD　https://ideasforgood.jp/glossary/micro-aggression/）

　このブログで、講演会の内容が気になった方は、出口氏が監訳されている『真のダイバーシティをめざして ―特権に無自覚なマジョリティのための社会的公正教育』（SUP上智大学出版／発行、（株）ぎょうせい／発売、ダイアン・J・グッドマン／著、出口真紀子／監訳、田辺希久子／訳）をお手に取ってみてください。

　今回の講演会、ご視聴いただきありがとうございました。第27回講演会、現在募集中です。皆様のお申し込みをお待ちしております。